1.0 はじめに
Mini-Circuits には、高品質な表面実装部品をさまざまな形で製造してきた長い歴史があります:
- 形状、サイズ
- モノリシックおよびハイブリッド
- 有鉛、無鉛
- オープン構造と封止構造
- RoHS 指令準拠またはSnPb(スズ/鉛)対応
- 水性洗浄可能品、密封品、無洗浄品
- 能動素子、受動素子
表面実装部品はすべてSMD 組立の業界標準を満たすように設計されていますが、実際の実装方法を検討する際は、プロセスや材料のばらつきを、お客様自身で考慮する必要があります。表面実装部品を最大限に活用するためには、お客様によるプロセスの検証が不可欠です。
本書は、効率的で制御された自動はんだ印刷、部品実装、リフロー、洗浄の工程について、お客様の開発を支援するための入門書として作成されたものです。
2.0 レイアウトデザイン
Mini-Circuits モデルデータシートでは、各モデルで使用する 「PL」 レイアウト図 が指定されています。 このレイアウト図は、パッド寸法、基板材料、PTH (スルーホール)、および適切な接地に関する業界標準に準拠し、最適な性能を提供するように作成されています。
状況によっては、コンポーネントのバイアス値も含まれています。指定されたレイアウトに従わないと、機器に要求されている性能を満たさない場合があります。 お客様のご都合でこのレイアウトが使用できない場合は、「特別な」レイアウトの作成をサポートする、当社のアプリケーションエンジニアリンググループにご相談ください。

3.0 はんだの選択と、はんだ印刷工程
Mini-Circuits の表面実装部品は、業界で提供されているさまざまなはんだが使用できるように設計されています。 当社の RoHS 対応部品は、SnPb(共晶)ハンダとの後方互換性もあります。
チップマウンターに適したはんだ付け方法は、クリームはんだ(はんだペースト)を使用したリフローです。クリームはんだはお客様の装置やプロセスの条件に合わせて、さまざまな配合と粒径が用意されています。 出来るだけ融点が低い無洗浄はんだを、可能な限り短い融解時間で使用すること強くお勧めします。
最初の選択肢としてはお勧めしませんが、Mini-Circuits の表面実装製品の多くは、熟練の作業者による、校正されたはんだゴテでの手作業にも対応しています。もっともこれは、リード付部品やラップアラウンド端子を備えた部品の場合です。 部品の過熱のしすぎや、はんだの付けすぎに注意する必要があります。
クリームはんだを本来の方法で使用するには、メタルマスクが必要です。 Mini-Circuits の表面実装部品の端子平坦度(コプラナリティ)はすべて 4mil(0.1mm)以下に規定されています。 メタルマスクの設計には、はんだの厚み、開口面積(パッド上にクリームはんだを印刷する面積)、メタルマスクからはんだを良好に離すための抜き勾配を考慮する必要があります。 最適な実装を行うため、定期的なメタルマスクの清掃を含む、適切なメンテナンスが必要です。


4.0 チップマウント工程
Mini-Circuits の表面実装部品は、EIA 規格に準拠したキャリアテープで提供され、市販のさまざまな高速チップマウンターに対応しています。各モデルのデータシートには、対応する「テープ アンド リール」(T&R Code)が記載されています。 テープアンドリール仕様書には、ポケット内のデバイスの方向や、標準リール 1 本あたりの収容個数も記載されます。
Mini-Circuits では「標準リール以下」の数量を、効率的かつ経済的に利用したいお客様のために、リーダー部やトレーラ部も備えた 「標準少量リール」を提供しています。標準リールや、この標準少量リール以外の数量のテーピングが必要なお客様は、カスタマーサポートにお問い合わせください。
5.0 リフロー工程
おそらく最も多く寄せられる質問は、「推奨リフロープロファイルを教えてください」というものでしょう。答えは言うよりも簡単です。リフロー温度プロファイルの策定は、「一つですべて」ではないのです。
理想的なプロファイルは、特に以下に依存しこれを考慮して決定します。
- 使用するオーブンの性能とゾーン構成について
- はんだメーカが指定する使用条件
- 多面取り基板上の部品位置、部品密度、熱分布について
- 同一基板上に実装される、デバイスの種類 (例:ファインピッチ、大きさや質量、形状)
- 端子のメッキ材質について
- デバイスの MSL (Moisture Sensitivity Level)について
Mini-Circuits の部品には、JESD97 規格に準拠したメッキを示す、「e」コードが表示されています。当社の部品は、J-STD-020 に規定されているプリコンディション・リフロー・プロファイルに対応することができます。しかし、これは J-STD-020 の極限条件を生産アセンブリに適用することを意図しているものではありません。
適切な温度プロファイルを選択するには、はんだメーカが推奨する温度プロファイルの適用から始まる、管理された評価プロセスが必要です。 これに対する修正や微調整は、訓練を受けたプロセスエンジニアやテクニシャンによって行われ、適切な文書化が必要です。
量産リフローの多くは、スムーズな温度推移を実現するために複数の加熱ゾーンを備えたコンベアオーブンで行われますが、小ロットや試作品用に一連のプロファイルを一貫して再現できる卓上の据え置き型オーブンもいくつかあります。
どのシステム、どのはんだ配合を使用するにしても、検査と必要に応じて再加工のプログラムを文書化しておくことが必要です。




6.0 洗浄工程
お客様の洗浄工程は、最もバリエーションが多く、Mini-Circuits が最もコントロールしにくい作業です。私たちが確認してきたバリエーションには、次のようなものがあります。
- 使用した洗浄剤
- pH 範囲 : 酸性、中性、アルカリ性
- 洗浄装置 : 蒸気洗浄、水洗、超音波洗浄
- 条件 : 時間、温度、加振設定
- 乾燥
- 洗浄中の部品の取り扱い
以上のすべては、お客様の組立プロセスの初期品質計画と信頼性に直接影響するものであり、文書化して管理する必要があります。

Mini-Circuits は、中性洗浄剤の使用を推奨しています。他の溶剤、特に高 Ph 溶剤の使用は避けてください。高アルカリ性の溶剤には腐食性があり、特に適切な中和や乾燥を行わないと、長期的な信頼性に影響を与える可能性があります。
同様に超音波洗浄も推奨されませんので、使用の際は細心の注意を払ってください。軍需産業や航空宇宙産業では、長年、超音波洗浄の使用が禁止されています。 内部にワイヤーアッセンプリがある部品はこのプロセスにより損傷する可能性があるためです。 IPC-CH-65 は電子部品アッセンブリを適切に洗浄するための優れたガイドです。
無洗浄はんだの使用は、製品の損傷につながる強力な洗浄の必要性を減らす、業界で認められた方法です。
7.0 まとめ
Mini-Circuits は、優れた品質と堅牢性を目指した製品設計を行っており、長年にわたり業界に受け入れられてきました。 お客様がこれらの部品の認定やシステムへの組み込みの際には、適切なプロセス検証を行っていただけることを期待しています。